内容説明
ヒトの病気の原因を進化の過程に求める「進化医学」.本書では遺伝子のレベルから進化と病気の関係をとらえる.長い進化の歴史のなかで遺伝子はゆっくりと変化(進化)してきた.その変化が病気と結びつくとはどういうことか.ビタミン合成の能力を失ったことによる壊血病,尿酸が抗酸化の機能を肩代わりしたことで起きる痛風などの例を引き,遺伝子の変化が即座に病気を引き起こすわけではなく,生活環境の変化スピードとのミスマッチによって発生するという視点を提供する.
目次
序章 進化学の視点とは?
1.ゲノムと遺伝子
2.遺伝子が進化する
3.ヒトの系統
4.壊血病と色覚変異――霊長類の進化とその代償
5.痛風――類人猿の進化と病気
6.環境変化と生活習慣病、遺伝子の傷と病への抵抗性
7.進化するヒト
終章 進化と環境と病気
1.ゲノムと遺伝子
2.遺伝子が進化する
3.ヒトの系統
4.壊血病と色覚変異――霊長類の進化とその代償
5.痛風――類人猿の進化と病気
6.環境変化と生活習慣病、遺伝子の傷と病への抵抗性
7.進化するヒト
終章 進化と環境と病気