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生物の大きさはどのようにして決まるのか (DOJIN選書: 56)

ゾウとネズミの違いを生む遺伝子

生物の大きさはどのようにして決まるのか
著者 大島 靖美
ジャンル 科学読み物
シリーズ DOJIN選書
出版年月日 2013/11/30
ISBN 9784759813562
判型・ページ数 B6 ・210ページ
定価 本体1,600円+税
在庫 在庫あり
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内容説明


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生物の大きさは,種ごとに,ある程度決まっています.これは考えてみれば不思議です.たとえばヒトでは,2メートルを超える身長の人がいる一方で,1メートルくらいの人がいますが,ヒトとシロナガスクジラの違いほど差が出ることはありません.なぜなら大きさを調節する仕組みが生物にはあるからです.この,生物の大きさがどのように決まっているかを,遺伝子,DNAのレベルから理解する研究が進み,少しずつその仕組みがわかってきました.本書は,その研究の最新の成果を紹介していきます.

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目次

はじめに
第1章 生物の体の大きさはこんなにも違う
一 変化に富む生物の大きさ(大きい生物/小さい生物/大きさの違い/生物の体の大きさはなぜ多様なのか)
二 動物の大きさといろいろな性質(体の構造の違いと棲息環境への適応/クライバーの法則/体の大きさと寿命)
三 植物の大きさとその性質
第2章 動物、植物に共通な大きさ決定の仕組み――細胞の数と大きさはどのように決まるか?
一 体の大きさを決める細胞(動物細胞と植物細胞/細胞の大きさ/体の中にある細胞の数/体の成長の速度と成長する時間/細胞の大きさを決める遺伝子DNAの量)
二 細胞の分裂と成長の調節(細胞分裂の仕組み/細胞周期の調節/サイクリンとCdkの役割/細胞の大きさや数を決める遺伝子)
三 遺伝子とその働き(DNAの構造/RNAの働き/遺伝子の姿)
第3章 動物の大きさはこのようにして決まる
一 成長が早い動物(恐竜ティラノサウルスは成長が早かった/1mmの線虫も成長が早い)
二 動物の大型化・小型化(遺伝子の突然変異による大型化と小型化/線虫の小型化/難しい大型化/ほかの動物の大型化・小型化)
三 大きさを調節する仕組み(インスリン、インスリン様成長因子、成長ホルモンの働き/成長を促すメカニズム/大きさの調節に関与するTGF-ß経路/多くの動物に共通する体の大きさ調節の仕組み/タンパク質を変化させて大きさ調節に関与する経路)
四 謎に包まれた体の大きさ決定の要因(再生した肝臓はなぜもとの大きさになるのか/体の大きさの種による違いの要因)
第4章 肥満になるのはなぜか――栄養や環境と動物の大きさ
一 環境と動物の大きさの関係(温度の影響/栄養の影響/ヒトに必要な栄養量)
二 なぜ肥満になるのか(肥満とは何か/肥満はなぜ問題なのか/肥満になる要素/肥満と食事)
三 肥満と遺伝子(肥満を調節する物質/肥満の全容解明はなぜ難しいか)
第5章 植物の大きさはこのようにして決まる
一 動物とは大きく異なる植物の構造(植物の起源と分類/植物の体のつくり)
二 植物はどのように成長するのか(植物の成長の特徴/植物はどこまで高くなれるか/巨木は寿命が長い/モデル植物シロイヌナズナ/植物ホルモンの重要な働き/植物の大型化・小型化)
三 巨大カボチャの秘密(巨大カボチャ、アトランティックジャイアント/なぜ巨大化するのか)
四 植物の大きさを調節する仕組み(トマトを大きくする遺伝子/細胞周期の調節/植物ホルモンの働き/染色体の増加と植物の大きさの関係/植物に肥満はあるか?)
第6章 大きさを自由に変える――大きさの研究の応用
一 農作物、ペット、家畜などの大型化と小型化(大型化したトウモロコシ/今、小型のペットや野菜が人気/魚を大きくする/超大型のクワガタムシ?)
二 新しい有用な生物を作り出す方法(目標を決める/変異の作出と選抜/交雑/遺伝子操作)
おわりに
おもな参考文献
用語集

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